外反母趾(がいはんぼし)
右足の親指が小趾側に曲がり気味です。現在外反母趾サポーターを付けていますが、これ以上ひどくならないように注意することなどを教えてください。
外反母趾とは
外反母趾とは、足の第一外趾(親指)が根元で外側(小指側)に曲がり、その根元の骨(中足骨)が逆に内側に曲がって突出したために痛みと腫れがある状態で、女性に多くみられます。
靴を履くことが増え、歩くことが少なくなり、足部の筋力が低下したためで、近年になって日本人にも増加してきました。足の横にアーチ(弓形)が壊れたために、足の裏にたこができて痛むこともしばしばです。
痛みや進行を防ぐには
変形や痛みが少ない場合は、適切な靴を履くこと、足部の筋肉の筋力強化、毎日のストレッチング、装具の使用などで痛みや進行を防ぎます。
靴は足にあっていて、痛いところを圧迫しないヒールの低い靴を履くようにしてください。靴底はしっかりして、土踏まずでアーチを支えられるしんがあるものがおすすめです。おしゃれな靴はつま先が狭く、ヒールの高い靴が多いので、短時間だけ履くようにします。最近は外反母趾用の靴もいろいろと売られているようです。
ストレッチングは、母趾を指で挟んで内側に押したり、幅の広い輪ゴムを両母趾にかけて、足を広げながら指を曲げる訓練をします。
筋力強化は、竹踏みやつま先立ち、踵立ち、足趾でタオルやビー玉を摘んだりの運動を日課にします。
草履やゲタのように鼻緒のある履物の使用は変形の予防と矯正に有効で筋力強化にも役立ちますが、いつも使うのは難しいかも知れません。タビ型の靴下を使用するのもよいようです。
装具は、第一趾と第二趾の間に入れて矯正するものやサポーターで引っ張るものなどいろいろありますが、自分がいつもつけやすいものを選んでください。
手術が必要な場合も
以上のことを注意しても変形が強くなったり、痛みが軽くならない場合は、手術が必要になる場合もあるので、整形外科を受診してください。
手術には、突出した骨を切除するだけのものから、骨を切って変形を直すものなど、重傷度に応じて種々ありますが、やはり変形が大きな場合ほどリハビリにも時間がかかります。