花粉症
毎年花粉症に悩まされています。薬を飲んで対処していますが、他にはどのような対処方法があるのでしょうか。(20代・男性)
地域にもよりますが、スギ花粉が多く飛散するのは、バレンタインデーからゴールデンウイークころの期間。春の日差しを楽しめる時期なのに、花粉症でうっとうしい日々を過ごす人も多いはず。
花粉症で毎年とても不快な思いをする人は、今年もまずは薬で対処するはずです。自動車の運転、危険を伴う作業、高い所での作業がある人は、眠くなりやすい抗アレルギー剤の内服は危険です。医師や薬剤師に、仕事やライフスタイルも話して、適した薬を選んでもらいましょう。薬での治療は、症状がひどくなってから始めるより、早めに開始した方が効果的です。特に抗アレルギー薬は、内服し始めてから効果が出るのに1~2週間かかります。地域によりますが、スギ花粉が飛び始めるのが2月中旬ですから、1月末か2月初めころには内服し始めると良いでしょう。そして花粉症シーズンになり、出現する症状に応じて他の内服薬、点眼薬、点鼻薬などを組み合わせることで症状を抑えましょう。花粉症で大切なことは、なるべく花粉を浴びないこと。屋外での作業や外出時には、衣服はナイロン素材で花粉がツルリと落ちる物を選び、家に入るときは上着や帽子を脱ぎ、室内に花粉を持ち込まない工夫が大切です。これは、花粉症でない人も家族や職場で花粉症の人がいる場合は、協力しましょう。室内ペットが散歩から帰ったときも、体を洗ったり、ぬれタオルで拭くなど、花粉を落として入室することも忘れずに。
例年、花粉症でつらい思いをしている人は、長期にわたり効果が期待できる免疫療法や手術療法も検討してはいかがでしょうか? 免疫療法は舌下免疫療法が保険適用になり、3~5年かかりますが毎日、少しずつ花粉エキスを入れることで花粉を異物と感じなくなる方法です。手術療法は耳鼻科を受診して適用になるか相談します。花粉症の症状が原因での仕事の効率低下や事故を防ぎ、不快感を減らして乗り切りたいですね。
健康科学アドバイザー 福田千晶