生理痛
ひどい生理痛に悩まされています。症状を和らげる良い方法はありますか?
毎月、生理痛に悩まされています。頭痛、腹痛、腰痛のほかに、ひどい時には吐き気をもよおす時もあります。痛みを和らげるよい方法はありますか。この痛みは生理がとまるまで続くのでしょうか。
専門医の診察を
毎月繰り返し起こる月経時の頭痛、下腹部痛は、まったく不快で気分のさえないものですね。ご質問いただいた方は現在未婚の女性でしょうか。若い未婚女性が月経痛を訴えた場合、95%くらいは子宮卵巣、卵管などの性器に器質的な変化を認めない機能性月経痛です。しかし、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮内膜炎などの器質性疾患による痛みも考えられるので、まず産婦人科の専門医に診察してもらうことをおすすめします。
機能性月経痛の場合は、結婚後自然治癒することも多いし、妊娠分娩を経過すれば、ほぼ100%治癒します。
では、どうして月経痛が出現するのか、そのメカニズムを説明しましょう。この痛みにはプロスタグランディンという物質が関与していると考えられます。月経時に血液中のプロスタグランディンの濃度が増加し、子宮の収縮や刺激を生じさせ、悪心、嘔吐、下痢、頭痛などを引き起こすのです。
機能性月経痛の治療
- アスピリン0.5mgを1日3回、予定月経の2~3日前より内服します。アスピリンは、プロスタグランディンの結抗剤で、月経痛の特効薬です。
- 排卵抑制法。ピルを2~3ヶ月服用することで無抑卵となり、月経痛が治癒できます(無抑卵性月経は無痛である)。
- 月経予定日の1日前から、インダシン坐薬50㎎を1日1回膣内に挿入する。
- ボルタレン25mgを1日3回服用する。
これらはすべてプロスタグランディンの抑制剤であり、これらの薬物により月経痛にはかなりの効果が期待できます。