歯の生え変わり
子どもは小学1年生になりますが、ほとんど乳歯のままです。周りの子を見ると、結構生え変わっているようです。乳歯は何歳くらいまでに永久歯に生え変わるのでしょうか。(40代・女性)
歯の生え変わりは6歳ごろから
歯の生え変わりの時期には、かなり個人差があります。一般的に、乳歯は6カ月前後から生え始め、3歳までに20本生えそろいます。6カ月前後のずれはよくあることなので心配ありません。
永久歯は、6歳ごろ第一臼歯(6歳臼歯)が生え、その後下の前歯が抜けるところから歯の生え変わりが始まります。12歳ごろまでに親知らずを除いた28本が生えてきます。
生え変わりが遅く心配な場合は歯科医院へ
乳歯は通常、対応する永久歯が生えてくると抜けますが、まれに永久歯が生えてくる時期になっても抜けないことがあります。これは、対応する永久歯が生まれつき欠損していたり、何らかの原因で乳歯が抜けなかったりするためで、放っておくと後から生えてくる永久歯が変な場所に生えてきてしまうことがあります。場合によっては乳歯の抜歯が必要になることもあります。
平均的な生え変わり時期から1~2年の前後は心配ありませんが、それ以上経過している場合には一度歯科医院で診察を受けてください。質問のお子さんの場合には、まだ時期的にそう大きくずれていないようなので、このままようすを見てもらって差し支えありません。
丁寧な歯みがきで口内を清潔に
生え変わりの時期にはいくつか注意することがあります。健康な歯を保つため、良い歯みがき習慣を身に付けることや乳歯のむし歯をきちんと治療することが重要です。永久歯は乳歯の下で成長しています。いずれ永久歯に生え変わるからといって乳歯のむし歯を放置すると、その後生えてくる永久歯の歯質や歯並びに影響を及ぼします。
また、生えたての歯は表面が荒いため汚れが付きやすく、酸に対しても十分な抵抗力がないためにむし歯になりやすいので注意します。この時期の口の中は乳歯と永久歯が入り混じり、とても複雑ですから、汚れもたまりやすくなります。以前にも増して丁寧な歯みがきを心掛けてください。
歯科医院で定期的に検診を受け、歯みがきの仕方や生え変わりの進行をチェックしてもらうと安心ですね。
佐久総合病院 小児科 信原 聡子先生