声変わり
声変わりはいつ、何が原因で起きるのですか?
声変わりは、いつごろどのようなことが原因で起きるのでしょうか。 また、男女の性別に関係無く起きるのかも教えてください。
声帯の振動数で決まる声の高さ
声は、のどにある声帯という膜が息を吐くときの空気で振動することにより出ます。声帯は、のどの前の方にある甲状軟骨、後ろの方にある披裂軟骨との枠に張られています。
体の成長とともに、特に思春期にこれらの軟骨も大きくなり、それにともない声帯も長く、厚くなります。声の高さは声帯の振動数で決まりますが、声帯が長く、厚くなると振動数が下がり、そのため声が低くなります。これが声変わりといわれています。
声帯の長さは子供が0.9cm、成人男性で2cm、成人女性で1.5cm位です。
声変わりは思春期に起こる体の変化のひとつ
声変わりに大きく関係しているのが男性ホルモンです。分泌が増えるのは12歳~15歳頃で、成長とともに声変わりが起こります。今までよりも声が約1オクターブ低くなり、それまでの子供っぽい高い声から、低く太い大人の声へと変化していきます。
また、男性ホルモンはのど以外にも働くので、身長が伸びる、筋肉がつく、ヒゲが濃くなるなど二次性徴が出現し発達して、体全体が大人っぽくなってきます。こうしたことから、男性の声変わりは、思春期に起こる体の変化のひとつといえるでしょう。
女性も体の成長とともに声帯が長くなるので、男性と同様に声変わりが起こります。少し声が低くなりますが、男性に比べて程度が軽いので、気が付かれないことが多いようです。
佐久総合病院 小児科 牛久 英雄先生