動悸
- 最近、動悸と息切れがするのですが何科を受診すればいいでしょか。
最近、動悸や息切れ、立ちくらみがするのですが何科を受診すればいいでしょうか。また、どのような検査をするのでしょうか。(40代・男性)
動悸(どうき)は、不快感を伴う異常な心臓の鼓動で自覚症状としても多く見られます。本来は規則的な心臓の拍動が急に増えたとき、もしくは心臓から拍出される血液が多く押し出されたときに感じることがあります。不整脈のときに感じることが多いのですが、他にも狭心症や心筋梗塞、心不全、貧血、甲状腺疾患、更年期障害、精神的な緊張やストレスなどでも動悸が出現することがあります。
「動悸は何科に行けば良いですか?」という質問を多くいただきます。一番考えられるのは心臓の疾患なので、まずは循環器内科の受診を考えます。女性で更年期障害の症状があるなら、婦人科の受診でも良いでしょう。健康診断などで貧血を指摘されていたり、甲状腺疾患になったことがある人や甲状腺の腫れを指摘されていたりするなら、まずかかりつけ医など身近な内科を受診してください。動悸のために受診すると、心電図検査と医師による胸部聴診(聴診器で胸の音を聴く)で、普段の心臓の様子を調べます。必要に応じてホルター心電図と呼ばれる24時間の心電図検査などが行われます。それらの結果によって、さらに詳しい検査や治療に進むか、しばらく様子を見るかが決まります。
動悸の一番多い原因である不整脈は、心臓を規則正しく動かすための電気の発生やその電気の流れの異常により、心臓の収縮が不規則になり、脈が乱れるために起こります。不整脈では、動悸の他に胸部痛や目まい、立ちくらみ、息切れ、疲労感などが出現することもあります。動悸を感じ、さらに、農作業で立ち上がるときに激しい目まいや立ちくらみ、転倒や失神などがあれば、循環器内科を受診して検査を受けることが望まれます。受診時には、農作業時に気を付けるべきことなども医師に聞いておくと良いでしょう。
健康科学アドバイザー●福田千晶