春冷え対策
- 春になると体調を崩しやすくなるのはなぜでしょうか。
春になると風邪をひいたり、肩凝りや腰痛に悩まされます。春は寒暖差が大きいからでしょうか。対策を教えてください。(50代・女性)
春の日差しは気持ち良いけれど、時に寒くなり「花冷え」という季節の言葉も使われます。この時期は日によって朝夕と昼間でも寒暖差が大きくなります。特に屋外での農作業では、地面が冷たく風があれば体感温度はさらに低く感じます。しかし、昼間は日差しが強くなると暖かく、体を動かしていると暑くなり汗ばむこともあるでしょう。夕方になって気温が下がれば一気に体が冷えてしまいます。体が冷えると、免疫機能が低下するといわれ、風邪をひきやすくなります。また、胃腸の調子が悪くなったり、肩凝りや腰痛、頭痛なども出現しやすくなります。血圧が上昇したり、不整脈が現れたり、疲れやすくなったり、いろいろな不調を引き起こしかねません。
この季節に屋外での作業などでは、朝夕や風のある日は、重ね着で出掛け、気温が上がったり、体を動かして暑く感じたら、徐々に衣服を脱いで上手に調節しましょう。風のある日は、ウインドブレーカーのような風を通さない上着があると体が冷えにくいです。まだ寒い朝は、首、手首、足首がしっかり覆われる衣服を心掛けましょう。日差しが出てきて、暑く感じたら上着は脱いで、汗は小まめにタオルで拭き取るようにします。寒さも感じる日の昼食にはポットに入れた熱いお茶などを飲んで、水分補給と体の中から温めることもお忘れなく。夜の入浴はゆっくり湯につかり、温まりましょう。食事も春は生野菜のサラダや酢の物など春夏向きの物がおいしそうに見えます。生野菜は冷蔵庫で冷やさないようにとか、生野菜だけではなく加熱調理した温野菜も食べるように心掛けましょう。春が訪れても、実はまだ寒さも残るこの時期、生活の工夫で体が冷えないように注意して快適に春を楽しみましょう。
お花見に行くときも、寒さ対策をお忘れなく。地面に敷くシートに座布団、膝掛け、マフラーなど用意して寒さなく楽しみたいですね。
健康科学アドバイザー●福田千晶