ニキビ
毎日しっかり洗顔をしているがすぐにニキビができてしまう。原因はなにか。また、どんなことに気をつければニキビができなくなるか。
ニキビとは
一般に「ニキビ」というのは学名で「尋常性座瘡」と呼ばれています。ニキビのでき始めは12~13歳頃で、多くの人は17~18歳頃の思春期から24~25歳頃までに症状が見られ、25歳を過ぎると徐々に、ニキビはできなくなります。
では、どうしてニキビができるのでしょうか。それは、男性ホルモン、皮脂、脂肪酸、細菌(ニキビ菌)などがニキビの発生に関わっているからです。男性ホルモンは、皮脂腺と呼ばれる皮膚の脂肪を作っている腺を刺激します。また、ニキビ菌は脂肪を好む菌ですので、自分のもっているリパーゼという酵素で皮脂を分解して脂肪酸を作ります。この脂肪酸は、毛穴の中で炎症を引き起こし、小さい膿の塊を作ります。
飲み薬や付け薬が一般的
治療は、のみ薬やつけ薬が一般的な治療法で、これらの薬を組み合わせて治療することもあります。のみ薬は、抗菌剤(テトラサイクリン系抗菌剤、マクロライド系抗菌剤など)、抗男性ホルモン剤(スピロノラクトン)、総合代謝性ホルモン剤(メサルモンF)、漢方薬(清上防風湯など)などが有効です。また、つけ薬は、抗菌外用剤(クリンダマイシンローション、アクアチムクリーム・ローションなど)、角質剥離剤(イオウカンフルローション)などが有効とされています。また、ニキビ痕の治療法としては、近年ケミカルピーリングという治療法が行われています。
予防法
次に、ニキビがなるべくできないようにするには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。日常生活でのニキビの悪化の原因は、1.飲食物:バター、チョコレート、アイスクリーム、ピーナッツ。また、カレーなどの刺激物、コーヒーなどカフェインを含むものなど2.精神的なストレス3.睡眠不足4.便秘5.月経前(女性)6.刺激(手で顔をこする、前髪による額への摩擦、にきびを手でつぶすなど)7.化粧(油性のファンデーションなど)などさまざまです。
ニキビを予防するためには、これらの悪化の原因をなるべく取り除くことを心がけてください。
佐久総合病院 皮膚科部長 小口真司先生