ソバアレルギー
子供(12歳男子)が、ソバを食べた約20分後にじんましん、咳、くしゃみ、ゼイゼイなどの呼吸困難の症状が出ました。幸い小児科を受診し、治療を受けて症状は治まりましたが、突然アレルギーが起こるのでしょうか?また、検査はどのように行うのか教えてください。
成人までの期間に増加
ご質問の内容は、ソバによる即時型反応と思います。即時型反応とは、食べてから約2時間以内にいろいろな症状が出てくるアレルギー反応をいいます。アレルギーを起こす食べ物はいろいろありますが、小学校入学前(6歳位)は卵や乳製品が多く、7歳から19歳ではソバによるアレルギーが増えてきます。12歳でソバアレルギー症状が出ても不思議ではありません。 診断は、食べた食品と症状を聞く問診(場合によっては食事日誌の作成)やプリックテストという皮膚反応、血液検査などがあります。このほか、疑われる食品を完全に食べずに症状が消えるかを見る方法(食物除去試験)や疑わしい食べ物を食べて症状が出るかを見る方法(食物負荷試験)があります。しかし、食物負荷試験は強い反応が出ることもありますので、あまり行われていません。ほとんどの場合は、問診と血液検査で診断しています。
救急処置や受診の仕方などアレルギー科医と相談
卵や乳製品のアレルギーは年齢とともに症状が軽くなることが多いのですが、ソバアレルギーは症状が軽くならないことがほとんどです。ソバアレルギーのある人はソバを避けることはもちろんですが、ソバ粉として様々な食品に添加されているので、それらの食品も避ける必要があります。ソバを含んでいる食品は、法律で表示が義務づけられていますので、注意して見てください。ソバアレルギーで強い症状が出る人もいますので、間違って食べてしまった時の処置や症状に応じた救急処置、受診の仕方などをアレルギー科医と相談することをおすすめします。
また、厚生労働科学食物アレルギー研究班による「食物アレルギーの診療の手引き2005」が、インターネット上で公開されているので参考にご覧ください。
佐久総合病院 小児科 牛久 英雄先生