ウォーキング
最近太り気味なので、ウォーキングを始めようと思っています。ほかにスポーツはしていませんが、目安として一日どれくらい歩けばよいのでしょうか?(30代・男性)
足は第二の心臓
ウォーキングは、心臓や骨の強化、肥満の解消、生活習慣病の予防、ストレス解消などさまざまな効果があります。「足は第二の心臓」と呼ばれていますが、それだけ重要な器官ということです。足は心臓や脳から最も遠い位置にあるため、体内の血液の流れや伝達が行き届きにくく、足のむくみや冷えが起こりやすいのはそのためです。ウォーキングで足に伸縮運動を与えることで、前に記した効果のほか、血行を良くすることも期待できます。
正しい姿勢と歩き方のポイント
手軽に取り組めるウォーキングですが、正しい姿勢で行わなければ、骨や筋肉に負担を掛けて疲れるだけで、期待される効果も薄くなります。正しい姿勢は、背筋をピンと伸ばして上体は真っすぐ、腹部を引き締めてあごを引き、目は前方を見つめます。着地の際、かかとから柔らかく入り、足の裏全体に体重を乗せてつま先を蹴り出すように地面から離します。蹴り出す時は、膝や足首を十分に伸ばすように意識しましょう。腕はあまり大きく振る必要はありません。自然に伸ばして前後にテンポ良く振り、リズムに乗ることが大切です。運動量は、少し息が弾むくらいで、人と会話をしながら歩けるくらいの呼吸が目安になります。
楽しみながら継続することが大切
日本人が1日に摂取するカロリーは消費カロリーより約300kcal多いとされ、これを消費するため必要な歩数が、約1万歩(約4㎞)といわれています。始めてすぐに1万歩をめざしても構いませんが、10~20分前後のウォーキングからはじめ、段々と目標を伸ばしながら継続することが理想です。「このくらいの速さで何分歩こう」と決めつけずに、それぞれの年齢や体力に合わせたペースで歩きましょう。
毎日歩かないとすっきりしないと感じてきたらこっちのものです! 気楽に楽しみながら、健康な身体づくりに取り組みましょう。
小諸厚生総合病院 リハビリテーション科 西島 千恵理学療法士